回復期リハビリテーションとは
発症または手術後から2ヵ月以内の脳血管疾患・大腿骨頚部骨折等の患者様に対して、リハビリテーションを集中して行う専門病棟です。リハビリテーションは365日、1日最大3時間提供しており、医師・看護師・看護補助・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・医療ソーシャルワーカー等の専門スタッフが情報を共有し、安心して退院できるようお手伝いします。
特徴
早期から在宅退院へ向けての目標を明確にし、病棟スタッフがひとつのチームとして専門性を活かしながら患者様へのリハビリテーションを行っています。病棟での日常生活動作が早期に向上するよう、リハビリテーション室での個別訓練にとどまらず、病棟での訓練も重視しています。また、コミュニケーション能力に障害(失語症、構音障害、高次脳機能障害等)をもつ方に対しての言語療法と、飲み込みに障害(摂食・嚥下障害)をもつ方に対しての嚥下リハビリテーションも行っています。
患者様の1日の流れ
脳梗塞後遺症右片麻痺の患者様の例
6:00 | 7:30 | 9:00 | 10:00 | 11:00 | 12:00 | 13:30 | 14:30 | 18:00 | 21:00 | ||
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起床 | 朝食 | 自主 トレ |
理学 療法 |
入浴 | 自主 トレ |
昼食 | 言語 聴覚 療法 |
作業 療法 |
自主 トレ |
夕食 | 就寝 |
※患者様の予定・状態に合わせてリハビリテーションを行っていきます。
入院から退院までの流れ
診療情報提供書・看護サマリーなどを送りいただき、転入院のご相談を致します。
各担当スタッフが患者様の心身の状態を評価し、安全な範囲内でご本人様の力を発揮していただけるよう、病棟での生活の自立度を決定します。
入院時の評価をもとに各担当リハビリテーションスタッフが評価した患者様の状態と、今後の目標を話し合います。医師、看護師、担当スタッフ、医療ソーシャルワーカーによるチームで統一した方針を決定します。カンファレンスは月に1回実施しています。
患者様の状態をご家族に見ていただき、退院後の生活についてイメージしていただくことを目的としています。退院後の生活環境において必要な動作が、どの程度ご自身で行なえるか、どのように介助すれば良いのかなどの説明もいたします。
実際のご家庭でどの程度自立した生活ができるか確認させていただきます。リハビリテーションスタッフが一緒にご自宅に伺い、手すりの有無・段差などの状態を確認いたします。
患者様の身体状態や多様なニーズに対応するため、当院には通所・外来リハビリテーションが併設されています。必要に応じて退院前から調整、継続したリハビリテーションを提供しています。
回復期リハビリテーション病棟では、脳梗塞や脳出血などの脳血管疾患や、大腿骨頸部骨折等の整形疾患などの入院患者様に対して、ご自宅に退院する事を目標に、365日、1日最大3時間の集中的なリハビリテーションを行っています。
医師をはじめ看護師、看護補助、リハビリテーションスタッフ、医療相談員などの専門職がチームを作り、共同でそれぞれの患者様に合ったプログラムを作成しています。また、退院前には実際の自宅環境での動作練習や住宅改修の案を提示するなど、退院後の生活へのアプローチも行っています。
回復期リハビリテーション 理学療法士