肩関節周囲炎
概説
肩関節周囲炎とは、突然、肩痛及び可動域制限をきたします。その中には腱板断裂や肩関節内に石灰が溜まって起こることもあります。
症状
- ・痛みのため、肩が動かせない
- ・夜痛くて目が覚める
- ・肩を動かさなければ痛くないが、動かすと痛い
治療
第1選択は肩関節内に炎症を抑える注射を行います。その他、内服処方やリハビリテーションを行うこともあります。
腱板断裂 腱板損傷
概説
腱板断裂、腱板損傷とは、肩にある上腕骨頭に付着している腱が骨頭から剥がれる病態です。
長年の負荷で起こることもありますし、転倒などの軽微な外傷で起こることもあります。
症状
- ・痛くて自力で腕が挙がらない
- ・夜痛くて目が覚める
- ・腕を降ろすときに痛みが走る
- ・肩は動くが力が入らない
- ・物を持ち上げられない
治療
まずは関節内注射や、投薬で痛みを抑え、リハビリテーションで機能回復を行いますが、症状の改善が不十分な場合、関節鏡を用いた腱板修復術を行います。
拘縮肩
概説
拘縮肩とは、肩関節が固まってしまい、どの方向に動かすのも制限が起きてしまう状態を言います。
症状
- ・関節が固まって手が挙がらない
- ・じっとしていても痛い
- ・夜、痛くて目が覚める
治療
夜間の痛みがある場合は、関節内注射や投薬で痛みをとり、肩関節可動域回復のためにリハビリテーションを行います。症状の回復が思わしくない場合は、神経ブロック後に徒手的に可動域を改善させる、サイレントマニュプレーションや関節鏡を用いた関節包全周性解離術を行います。
反復性肩関節脱臼 肩関節不安定性
概説
スポーツの際に転倒したりして、肩が外れることを脱臼といいます。反復性肩関節脱臼は癖になって何回も、肩が外れる状態で、常に外れそうな不安定な状態をいいます。
症状
- ・肩が抜けそうな感じがする
- ・嫌な感じがして、怖くて腕を挙げられない
治療
完全に治すには手術が必要です。 手術が受けられない事情のある方は、リハビリテーションで肩の安定化を図りますが、完全に症状をなくすのは難しいです。
変形性肩関節症
概説
変形性肩関節症とは、肩関節(上腕骨 肩甲骨)の表面の軟骨が痛んで、肩関節が変形する病気です。
加齢によっておこる場合と、腱板断裂後におこる場合が主にあります。
症状
- ・肩を動かすと痛い
- ・肩がごりごりする
- ・肩が挙がらない
治療
まずは、痛みを抑えるために関節内注射や投薬を行い、リハビリテーションで機能改善を図りますが、症状が改善しなければ、人工肩関節置換術を行います。